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F-20はアメリカで開発されたタイガーシャークの愛称を持つ戦闘機です。
本機は低コスト・高性能なベストセラー戦闘機であるF-5の後継機として開発され、当初の類別番号はF-5Gでした。
原型機のF-5はJ85ターボジェットエンジンを双発で搭載していましたが、F-20はより出力の高いF404ターボファンエンジン1基に換装され、最高速度だけでなく実用上昇限度と上昇率、航続距離の全てにおいて向上しました。
またレーダーを始めとするアビオニクスも最新・高性能なものに改良され、レーダー誘導のAIM-7「スパロー」空対空ミサイルが使用できるなど、兵装オプションの運用能力はF-16より優れていました。
機体形状は主翼付け根のLERXの大型化や、抵抗を減らし揚力を生む扁平な機首形状であるシャークノーズの採用など空力設計の改良や機体各部への各種新素材の導入がおこなわれ、フライ・バイ・ワイヤは水平尾翼に用いられているのみでしたが、F-5譲りの高い運動性や操縦性を誇りました。
ですが1980年にライバルであるF-16の同盟国への輸出が解禁されたことによってセールス上F-16が圧倒的有利となり、空軍州兵向けにも売り込みをかけるものの採用されず販売競争でF-16に敗れたF-20は量産されることはなく、試作機3機が製造されるにとどまりました。
試作機の内1号機と2号機はデモフライト中の墜落によって失われましたが、3号機はロサンゼルスのカリフォルニア・サイエンス・センターで現在も展示されています。

・144ページ
・ソフトカバー
・テキスト：英語
・判型：21.6cm x 27.95cm
・写真：白黒20枚、カラー296枚
・イラスト135枚
・解説：ポール・メッツ

ギンターブックスは主に第二次世界大戦以降に開発された機体や飛行隊の歴史に関する書籍を多数刊行している出版社です。
模型製作の際の資料として、また読み物としてもオススメの書籍です。

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